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卒業研究アーカイブ、雑記

実用性

卒業制作を行うにあたって、とりあえずスケッチブックを埋める作業を行っています。

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気合いの入ったお洒落なスケッチブックはハードルが上げられる気がして使う気にならないので、基本的に幼児向けのものを使います。やなせたかしのデフォルメ力は凄いなと改めて思います。

因みに、私的な落書きはこれとは別のはむちゃんず落書き帳に行っています。

 

現在の方針として、

・実用的なもの

・閲覧者が実際に触れたり動かしたりできる「参画型」

は大切にしたいと考えています。

 

昔からスーパーや飲食店で飾られているもの(サンプルなど)の素材が知りたくて触れた時に「触っちゃダメ」と言われる瞬間が嫌いでした。

まあ相手からしたら幼児ですし、触れて壊す可能性があるので仕方ないことではありますが。

この言葉が無意識にどこかに残っていて、ものづくりへのハードルとなっている人もいるのではないかなと思っています。

 

触るという行動はものづくりへの第一歩だと思っているので、他の人にも体験して欲しい所です。

 

実用的なものについては、ただ使えるものを作る以外に道はないものかと考えています。

例えば、Giuseppe colarusso(http://www.giuseppecolarusso.it/improbabilita_.html)は、《無意味な作品》を製作しています。

でもこれはプロダクトの構造や用途を理解していないと、無意味であることにさえ気付けません。

こうして非実用的なものを作ることによって逆説的に普段見ているプロダクトの実用性を示すこともありなのではないかと考えました。

 

展示するなら、分かりやすくおかしいものからどんどん間違い探しのレベルを上げていくような流れでしょうか。

これなら参画型にできそうだなと感じています。

展示物のアイディアをそのまま流用はさすがにできないので、何かオリジナリティを出さなければいけませんが。

 

加えて、私の好きな番組である「デザインあ」のコーナーのひとつである、「思ってたんとちがう」(https://www.nhk.or.jp/design-ah/omottetantochigau/)というコーナーも逆説的な無意味に繋がるところがあり、アイディアの素になりそうです。

 

構造を改めて考えるきっかけにするなら「デザイン問答」(https://www.nhk.or.jp/design-ah/design-mondou/)というコーナーも非常に参考になります。

 

今すぐ使えるものを求めがちな現在の世の中ですが、本当に使えるのは製品そのものではなく使う側の考え方や理解なのではないかなと感じるので、触れながら楽しく考えるきっかけを与えられる卒制にしたいものです。

 

あとは使う側への理解も深めたいので空き時間にちまちま美術解剖学を学んでいます。道のりは長そうです。

 

以上。